風と生きる花ブロックの家

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家族の笑い声、テレビの音、料理の香り、室内からの照明。花ブロックから漏れる生活の気配は、地域のコミュニティ形成や、防犯にも繋がります。日が暮れて暗くなっても、花ブロックの家はホッとするような優しい光を放っています。

ここは低層住宅の中の風が通り抜けやすいところで、空調をなるべく使用しないでも暮らせる環境です。考慮すべきは、強烈な台風、強い紫外線、そして塩分を含んだ雨水。永く愛される建物を目指した、結露せずカビが生えにくい、風通しのいい家です。

結露とカビを抑制する
結露対策として、床下は設けずに地熱による結露防止と、土間に断熱材を施工しています。室内で発生する水蒸気と、屋外から流入する熱・湿気の動きを踏まえて設計に取り入れました。
また塩害対策として、設備・配管は風雨が当たらない場所に設置し、耐候性があり地産地消できる鉄筋コンクリート造としました。単純な材料や構成、外観は、持続的可能な暮らしにつながると考えています。

風の特性を知る
花ブロックは涼風は取り込み、強風は遮ることができます。1年中多方位から吹いている風を室内へ入れながら、台風時には大開口への風圧力を抑える防災効果があるのです。さらに、軒の出、庇、地窓、引き戸、常時開放窓などを設置して、日常空間に常に微風が流れるようにするために、シミュレーションを通して開口部の位置を計画しました。

強い紫外線・室内への日射を抑える
外皮の断熱ではなく、外皮に輻射熱が伝わらないようにすることは、室内への熱を抑え冷房エネルギーの削減につながります。この家では、花ブロック、遮熱塗料、屋根通気遮熱ブロック、さらに壁面緑化など、いろんな遮熱を取り入れています。これは沖縄県地区で歴史的に培われてきた技術や文化であり、それを継承する願いを込めています。

エネルギー消費量を削減する
沖縄においては、冷房・給湯・照明エネルギーが主な使用エネルギーです。冷房に関して、建築物省エネ法における省エネ基準だと、直接日射を受けない外壁への日射も計算に入れます。日射遮蔽効果を算入すると冷房エネルギーは約22%抑えることができます。
給湯はエコキュートを採用し、将来的に太陽熱温水器を設置できる屋根を設計しました。照明はハイサイドやトップライト、花ブロックによる光の拡散によりエネルギーを削減します。

花ブロック
花ブロックは、窓を開けたままの開放的な暮らしができる空間を作り出します。緑化スクリーンともなって室内へ涼風を呼び込み、野菜や植物など緑がもたらす豊かさも取り入れます。さらに、花ブロックを介して光を取り込むと拡散して室内照度が一定になり、明るく感じることができます。

風と生きる花ブロックの家 ⬅️

沖縄建築賞 奨励賞
日本建築学会 建築九州賞奨励賞
日本建築家協会 環境建築賞優秀賞

所在地  沖縄県沖縄市
用途   一戸建住宅
施工   株式会社 沖秀建設
構造   株式会社 sngDESIGN
規模   RC造平屋
敷地面積 188.66㎡
建築面積 103.22㎡
延床面積 80.20㎡
設計期間 2018年8月〜2020年8月
施工期間 2020年9月〜2021年3月