きっかけのかけ

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人の手では制御することの出来ない自然にあえて身を投げ出すように近づき、自然に順応していくような、揺らぎのある「かけ(=欠け)」を生み出します。「かけ」はこの炊事場を利用する人が自然と関わるきっかけになり、利用者以外の人がこの建築に関わるきっかけにもなります。

半屋外空間でも、屋根と壁で隔てられていると自然に順応していない守られた空間になります。逆に、壁がなく炊事場と自然がシームレスに繋がっていると、メリハリのない平坦な空間になります。そこで、垂れ壁という意識的な内外の境界がある空間としました。この垂れ壁は、どっしりした印象の外観を生むと同時に、内側には広い印象のヴォイド感を生み出します。「内」の意識を作ることで、「外」への意識が強くなるのです。

また、炊事・洗い場など全ての機能が屋根の下に収まっていると、「かけ」は生まれません。機能を「内」から「外」へ横断させることで、様々な出来事のきっかけとなる「かけ」を作ります。

作業台は、大人数が対面で使える広さです。作業台から洗い場、かまど、石窯、炭捨て場へと、調理の流れに合わせて設備を配置しています。
東、北、西にそれぞれある食事スペースは、1日の影の変化に合わせて選択します。季節や時刻によって変わっていく、自然に順応した過ごし方です。
休憩スペースのベンチは、作業台から連続して「外」へと伸びています。キャンプ利用者以外の人々への「かけ」として、建物の周囲へ手を差し伸べています。

きっかけのかけ ⬅️

2回沖縄県アンダー40設計競技
ティーダフラッグス2023